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自社株の相続評価が変わるかもしれません。国税庁の「骨子」から読む、オーナー経営者の備え

2026.10.22 日米資産戦略研究所 / 出典:国税庁(一次資料)(確認日 2026.10.22)

写真はイメージです

最近、非上場の自社株の評価が話題になっています。

地方で製造業を営むB社長(仮の例)は、先日、顧問の税理士から、こう言われました。「社長、自社株の評価方法が、変わるかもしれませんよ」。

「うちの会社の株は、今の計算で、いくらなのか。
もし評価のルールが変わったら、相続や承継の準備は、そのままでいいのだろうか」

B社長の疑問は、多くのオーナー経営者に共通するものです。国税庁は2026年、有識者会議を開き、取引相場のない株式の評価を、抜本的に見直す案を示しました。この記事では、その公開資料から、いま確認できることを整理します。

まず押さえたい、3つのポイント

  1. 見直しの骨子が、示されました国税庁の有識者会議の資料(骨子)で、評価方式を原則として一本化する案が示されています。
  2. 新しい方式は「残余利益方式」規模によらず、会社全体の価値から株式を評価する考え方です。簿価の純資産に、数年分の超過収益を加えて評価する仕組みと説明されています。
  3. 確定した制度ではありません骨子には、見直しの内容や評価水準、税負担のあり方は、最終的に税制改正のプロセスで決まるとされています。

今の方式と、見直し案の違い

現行の方式見直し案(骨子)
大会社原則として類似業種比準方式(純資産価額方式を選べる)一般の評価会社は、規模によらず「残余利益方式」を適用
中会社原則として併用方式(類似業種比準方式と純資産価額方式を、会社の規模に応じた割合で組み合わせる)
小会社原則として純資産価額方式(類似業種比準方式との併用も可)
特定の評価会社見直し案では、資産管理会社、組織再編成直後の会社、開業後5年未満の会社、開業前または休眠中の会社、清算中の会社などに「純資産価額方式」を適用
配当還元方式少数株主の株式などに適用される「特別の例外的措置」適用対象を「特定の少数株主の取得した株式」に限定

出典:国税庁「取引相場のない株式の評価の見直し(骨子)」。表は、資料の記載をもとに、当研究所で整理しました。

「残余利益方式」とは

骨子では、評価額は、次の2つを基礎とする仕組みと説明されています。

資料には、赤字や低収益の会社は、簿価の純資産より評価が下がるとの説明もあります。還元率は、上場株式の平均期待収益率などを参考に、CAPM(資本資産価格モデル)で算定するとされています。

なぜ、見直すのか

国税庁の有識者会議(第4回)の資料には、背景として、次の点が挙げられています。

なお、この資料は論点の整理であり、確定した方針ではないと明記されています。

適用時期は、わかっていません

「2028年から変わる」と伝える解説もあります。ただし、今回確認した国税庁の資料(骨子、第4回)には、適用時期の記載がありません。時期や経過措置は、今後の税制改正で決まるものと考えられます。

専門家に聞くこと(チェックリスト)

  1. 自社は、現行制度で大会社・中会社・小会社のどれにあたり、今の評価額は、どの方式で計算されているか
  2. 見直し案では、自社は「一般の評価会社」か、「特定の評価会社」か(資産管理会社などに該当しないか)
  3. 直近数年の利益の水準は、評価にどう影響しそうか
  4. 少数株主や従業員持株会がある場合、配当還元方式の扱いはどうなるか
  5. 事業承継税制(有識者から、見直しと一体で検討すべきとの意見が出ています)との関係はどうか
  6. 見直しが決まったとき、いつ、何を見直せばよいか

相談の前に、直近数年の決算書、株主の一覧、会社の資産の内訳を整理しておくと、話がスムーズです。

B社長は、どうしたか

B社長は、まず直近の決算書と株主の一覧を、机の上に並べてみました。「評価が上がるのか、下がるのか」を気にするよりも、「うちは、何に当てはまる会社なのか」を、確認することにしたのです。

自社株の評価は、制度が確定する前でも、自社の立ち位置を知っておくことができます。見直し案は確定したものではなく、適用時期も明らかではありません。結果は、会社の状況によって変わります。

大切なのは、①自社の会社区分と現在の評価方式 ②特定の評価会社に当たるか ③利益水準の3つを知ること。そのうえで、最終的な判断は、事業承継や自社株評価に詳しい専門家に確認する。それが、いちばん確実な道です。

出典

骨子の日付は、資料の掲載先URLの記載(2026年8月20日)によります。適用時期の記載は、上記の資料には見つかりませんでした。冒頭のB社長は、説明のための仮の例です。
本記事は、国税庁の公開資料をもとに、日米資産戦略研究所が編集・加工したものです。国税庁が作成したものではありません。

編集
日米資産戦略研究所
出典(一次)
国税庁(上記)
出典(二次)
使用していません(「2028年」の言及は、一部の解説で見られる旨の記載にとどめ、本文の根拠にはしていません)
公開日
2026.10.22(出典の確認:2026.10.22)
ご注意
AIによる情報収集・分析に基づく、一般的な情報です。税務・法務の個別の判断や助言ではありません。正確性には努めていますが、内容を保証するものではありません。最終的な判断は、必ず、税理士など専門家にご確認のうえで行ってください。
専門家の確認
未
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