J.K. Wilton & Company
コンシェルジュ

スイス・リヒテンシュタイン・モナコ視察旅行——富裕層移住先を現地で見る

2026.10.29 J.K. Wiltonコンシェルジュ編集部 / 参考:スイス連邦税務局、モナコ政府国際移住局資料をもとにJ.K. Wilton & Companyコンシェルジュ編集部作成(確認日 2026.10.29)

写真はイメージです

定年後、あるいは資産規模の拡大に伴って「海外移住」という選択肢を検討する富裕層は少なくない。資産保全や税負担の軽減を目的とした移住先選びでは、ウェブサイトやパンフレットの情報だけでは判断がつかない要素が多い。


居住者の生活環境、コミュニティの実態、行政手続きの現実——これらは現地に足を運んで初めて見えてくる情報だ。


「資産保全」と「暮らしやすさ」は、必ずしも一致しない。


本稿では、スイス・リヒテンシュタイン・モナコの3カ国を対象とした視察旅行の一般的なモデルプランと、各国の特徴を公開情報に基づいて整理する。



まず押さえたい、3カ国の違い


項目スイスリヒテンシュタインモナコ
移住難易度中〜高(州によって異なる)高(居住許可取得困難)高(資産証明要)
キャピタルゲイン税なし(連邦)なしなし
個人所得税あり(州・連邦合算で最大約45%)低率(約12%)なし(モナコ市民)
一括課税制度あり(Lump-sum taxation)なしなし(不要)
居住者コミュニティ国際的・多様小規模・閉鎖的欧州富裕層が中心
言語独・仏・伊・ロマンシュドイツ語フランス語
最低居住資産目安日本円換算5億円〜個別交渉日本円換算3億円〜

12日間
標準的な3カ国視察旅行の所要日数モデル参考:一般的な旅程例

スイスのアルプス山岳リゾート、雪景色のシャレー

視察旅行のモデルプラン


  1. Day 1-2:チューリッヒ(スイス最大の金融都市)
    UBS・クレディ・スイス(現UBS傘下)本社エリアを視察。プライベートバンカーとの面談(事前アポイント要)。旧市街(アルトシュタット)の高級居住エリアを徒歩で確認。不動産ブローカーとのミーティング。
  2. Day 3-4:ジュネーブ(外交・富裕層の国際都市)
    不動産視察(最低1億円/戸)。国連欧州本部周辺の多国籍コミュニティを確認。一括課税(Lump-sum taxation)の相談窓口として定評あるスイス系法律事務所でのブリーフィング。
  3. Day 5:グシュタード(世界最高級の山岳リゾート)
    「プレジデント」が集うリゾートとして知られ、高級別荘マーケットの現場を視察。冬季スキーリゾートとしての需要と夏季の別荘利用の実態を確認。
  4. Day 6:ファドゥーツ(リヒテンシュタイン首都)
    国土面積160km²の小国。居住許可の取得には既存居住者の死亡・退去を待つ構造で、事実上の「待機リスト」が存在する。リヒテンシュタイン銀行(LGT銀行はライヒ家所有)との関係づくりが移住への近道とされる。
  5. Day 7-9:モナコ公国
    面積2.02km²の世界最小の主権国家のひとつ。モナコ市民権(国籍)は出生・婚姻によってのみ取得可能だが、居住権(Residency)は資産証明と賃貸または購入物件の確保で取得できる。カジノ広場周辺のアパートメント相場:月額50万円〜、購入:1億円〜/30㎡。政府国際移住局での相談窓口視察。
  6. Day 10-11:ニース(モナコへの玄関口)
    モナコに不動産を持てない場合の「準居住」として、隣接するニースやカプ・フェラに居住するケースも多い。フランス側の固定資産税・居住税の実態を確認。
  7. Day 12:帰路

地中海沿岸の港町、ヨットが停泊するマリーナの風景

視察の手配に必要なこと



視察を検討する際に



移住先の視察は「観光」とは目的が異なる。不動産・税務・金融の各分野について現地でしか得られない情報を集め、意思決定の材料を増やすことが本来の狙いだ。各国の制度・手続きは改定されることがあるため、最新情報は各国の政府機関や専門家に直接確認することが推奨される。



参考(一次)
スイス連邦税務局、モナコ政府国際移住局資料
参考(二次)
使用していません
公開日
2026.10.29(参考の確認:2026.10.29)
ご注意
本記事は公開情報に基づく一般的な情報提供であり、特定の国・地域への移住、ビザ取得、不動産購入、金融機関との契約等を推奨または仲介するものではありません。移住・税務・法律に関するご判断は、各国の専門家(弁護士・税理士等)へ直接ご相談ください。制度・価格等は変更される場合があります。
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