「私のポートフォリオはほとんど日本株と米国株ですが、妻の相続財産にフランス国債とユーロ建て株式がいくつか含まれていて」。都内在住のB氏(71歳・仮の例)は、フランスの財政不安に関するニュースを見て、自分の欧州資産への影響が気になってきた。
この記事では、フランスの財政不安が進む背景と、欧州株・ユーロ建て債券を保有する日本人富裕層にとって具体的にどのようなリスクがあるか、3つのポイントで整理します。

「私のポートフォリオはほとんど日本株と米国株ですが、妻の相続財産にフランス国債とユーロ建て株式がいくつか含まれていて」。都内在住のB氏(71歳・仮の例)は、フランスの財政不安に関するニュースを見て、自分の欧州資産への影響が気になってきた。
この記事では、フランスの財政不安が進む背景と、欧州株・ユーロ建て債券を保有する日本人富裕層にとって具体的にどのようなリスクがあるか、3つのポイントで整理します。

フランスは財政赤字の縮小に手を焼いており、2024年にはムーディーズが見通しを「ネガティブ」に引き下げた。国債への格下げ懸念が高まると、フランス10年債とドイツ国債の利回り差(スプレッド)が広がりやすい。スプレッドの拡大は、既存のフランス国債価格の下落を意味する。
フランス国債やユーロ建て社債をすでに保有している場合、価格下落とユーロ安の「ダブル打撃」を受ける可能性がある。信用力の高いドイツやオランダなどコア国の国債への切り替えや、残存期間の短い債券への乗り換えも一つの対応策だ。
欧州の財政・政治リスクが高まる局面では、ユーロが売られやすい。日本の投資家にとっては「ユーロ建て資産の円換算価値が目減りする」という形でダメージが現れる。たとえばユーロ円が155円から140円に下落した場合、為替変動だけで約10%の評価損が生じる計算だ。
BNPパリバ、ソシエテ・ジェネラル、AXAなどフランス系大手金融機関は、自国の国債を大量に保有している。財政不安が深刻化すると、これら銀行・保険株は国債価格下落の影響を直接受けるため、株価が下がりやすい構造にある。
欧州株ETFや欧州株インデックスファンドを通じて間接的に保有している場合でも、金融セクターウェイトが高いファンドは影響を受けやすい。「欧州株を持っている」という認識が、実際にどのような銘柄・セクターへのエクスポージャーを意味するか、一度内訳を確認しておくことが重要だ。
この記事は複数の公開情報をもとに日米資産戦略研究所が分析・作成したものです。特定の投資商品の売買を勧誘するものではありません。
個別の資産運用は、証券会社・金融機関または専門家にご相談ください。