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主役は日本の投資家・商品市場に資金流入~ピーター・クラーク英マンCEOに聞く

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  日本国内個人投資家の資金が英国大手のヘッジファンド運用会社「マン・インベストメンツ社」の運用資産の4分の1を占めている実態が明らかになりました。

  このマン社のコアのファンドは「AHL」といわれる、順バリ(トレンド・フォロー)のプログラムを用いたものです。この手システム常に相場の方向性を探しているため、方向性が定まらない場合には小さな損失を繰り返しファンド自体の収益は伸び悩む性質を持っています。一方で、一旦相場にトレンドが形成されるとそれに便乗して収益を上げていくということになります。

  今年に入ってからは商品市況が上昇する方向性が形成されているため、このAHLプログラムの運用成績も好調、ということです。

  そして、この手のプログラム売買が商品相場をより引き上げていることは事実といえるでしょう。しかし、このプログラムは決して相場の方向性を作るものでは無く、実際に方向性を形成しているのは「実体経済」と真の意味での「投機資金」といえるのです。

  この投機資金が相場を逆に誘導すれば、これらのファンドはたちまち損失をあげていくのですから、役割としてはあくまでも「提灯(ちょうちん)買い」でしかないのでしかないのです。

  ここで気をつけるべきことは国内投資家が主流となるマーケットは「投機筋」から狙い撃ちにされる可能性が高い、と言う点です。

  ここ数年、日本で異常な注目を浴びていたベトナム市場が正にそれに当たるでしょう。ベトナム株式市場が現状急落をしており、ここ数年で提灯買いをしていた日本国内投資家は大損失をこうむっていると容易に考えらます。その株価水準はまだ日本国内で注目をされていた無かった4年前の水準を割り込んでいるのですから、これも異常といえるでしょう。

  今、一度以下の矛盾した相場の格言(?)を再度吟味してみたいものです。

  「皆でわたれば怖くない」

  「人の行く裏に道あり花の山」
  


以下は新聞記事からの引用です。
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主役は日本の投資家・商品市場に資金流入~ピーター・クラーク英マンCEOに聞く

 原油や農産物など国際商品市場に投資マネーが流れ込み、相場高に弾みがついている。商品先物運用を得意とするヘッジファンド最王手、英マン・グループのピーター・クラーク最高経営責任者(CEO)は日本経済新聞に「日本の個人マネーが運用資産拡大のけん引役だ」と述べ、日本の投資資金が大量に商品市場に流れ込んでいることを明らかにした。長期的に商品相場高は続くとの見方も示した。

--運用資金が五月末で785億ドル(約8兆円)と一年前に比べて二割強増えた。

 「マネー流入の主役はいまや日本の個人投資家だ。個人からの預かり資産430億ドルのうち日本だけで24%を占める。国別では米国や欧州各国を上回り最大だ。日本は超低金利が続き、分散投資のニーズが強い。元本保証型などリスクを抑えた商品が売れ筋だ」

--株式や債券、商品先物市場などに分散投資する主力ファンドの前期の運用成績が三割超のプラスとなった。

「相場の流れに追随する運用手法なので、円やユーロ、原油や金属など値上がりした相場の持ち高を高めたのが功を奏した。株式相場は急落したが、商品相場は連動性が低いので、分散投資すれば特定の市場の影響は受けにくい」

--先物ファンドが商品相場高に拍車をかけている

「短期的には相場の流れを加速させる要因になるかも知れないが、長い目でみれば金融や商品市場の取引量を増やし、流動性を高める役割を果たす。例えば今は商品相場の上昇要因だが、相場が下落すれば売り(ショート)が膨らむはずだ」

「短期的には投資マネーが相場を振幅させるかもしれないが、方向性を決めるのはあくまで実体経済だ。エネルギー相場でいえば、中国の台頭で需要が増える一方、供給体制が追いつかず、これが歴史的な高値要因となっている。需給が逼迫(ひっぱく)する状況は改善するとは考えにくく、長期的に国際商品相場全体に上昇が続くだろう」

(聞き手はロンドン=田村篤士)

日本経済新聞2008年6月4日 経済2面より

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