テロの影響により金が過去2年間の最高値をつける

Posted on May 28, 2002

 国際情勢における緊張の高まり、アメリカでの同時多発テロ再発に対する脅威に伴い、投資家たちが安心できる資産として金の需要が高まっている。

 金は、5月22日水曜日に1999年10月以来の最高値、1トロイオンスに対し$319.60ドルを付けている。過去2年以上を遡る期間での高値である。

 その原因の一つとして、火曜日にFBIが、NY市当局に対して近い将来に自由の女神、ブルックリン橋のようなランドマーク的な場所へのテロ攻撃の可能性が高い、と警告した事にある。しかし市当局は、FBIは必要な警告をしたまで、と冷静に受け止めている。

 また、インド首相アタル・ビハリ・バジパイ氏が、同国はパキスタン兵が国境に集結した際に備えていると発言してから、カシミール地区で起きている紛争から生じる緊張も、金への需要を更に高めている。

先週末、バジパイ氏は国境地域の武装部隊に対しての警戒を強めたと発表しているため、前途のコメントが、インド国境地域における空爆の可能性を一層高めたわけだ。ちなみにインド、パキスタンは共に核保有国である事を忘れてはならない。

 このニュースにより金鉱関連株も上昇した。ヨハネスブルグのゴールドフィールド社株が6.3%上昇している一方で、英国のアングロゴールド社株は3.3%上昇した。ニューヨークではプレーサー・ドーム社株が1.5%上昇した。◇



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