不動産投資の現実②

Posted on Jun 7, 2004

 今回も引き続き、個人の投資家にとって、如何に優良な
不動産投資の物件情報を入手するのが難しいか、という点
をご説明します。

■■■■■■■■【物件が買えない?】■■■■■■■■

「都心で買える物件がないから、地方の物件を買う。」

とは、最近会ったあるJ-REITの物件購入担当者の言葉です。

 都心の収益物件では、ちょっとしたバブルが起こっている
というのです。

 資産規模を大きく設定しているJ-REIT各ファンドは、
目標に向けて物件を買い進めなければなりません。

 地方にも、もちろん優良な物件はあります。

 しかし、こうした状況で買う物件には必ず何らかの
妥協が働きます。

「多少利回りが悪くても仕方がないから、、、」

J-REITともなればその資産規模は数百億円を超えます。

 大手企業特有の理論が働きがちです。無理な購入が、
配当や利回りを下げてしまうのではないか、少し心配です。

■■■■■■■■【売り手の心理】■■■■■■■■

 ここで、ちょっと収益物件の売り手の心理を考えてみましょう。

 バブル時のように、今日買って、明日上がるのであれば、

「すぐに売って、儲ける」人も出てきますが、
「急な値上がり」が期待できなければ、
「賃貸収入も入るし、しばらく持っていよう。」

と、思います。

 こういった心理が働けば、全体として物件が売り出される
機会が少なくなります。持っていれば、手間も掛かりますが
一定収益を約束してくれますから。

■■■■■■■■【不動産業者のおススメ物件】■■■■■■■■

 個人の方が不動産を探すには、不動産業者に頼るところが
大きいですが、良い不動産業者と出会うのはとても難しいと思います。

 不動産業者の中には、ホームページやメールアドレスを
持たない方々が未だ沢山いらっしゃいます。

 そういった業者の反応は、概して

「今後はうちも不動産ファンドを勉強しなければ、、、」

です。わかってはいるが、体が動かないと言ったところでしょうか。

 こういった業界ですから、お客様におススメする物件も、
過去を踏襲したもので、工夫が足りないように思います。

 不良資産の流動化を目的とした法律が整備され、
大手を始めとする先駆者達が利益を得ています。
これからの不動産投資が、今までと同じで良いはずがありません。

 洗練された投資家の方々は、すでに不動産への「直接投資」から
不動産ファンドを利用した「間接投資」へ軸足を移しています。◆

(次回「高利回りの秘密」続く)




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